【四日市市の消化器専門医が解説】大腸カメラ検査における大腸がんの見逃しについて
「せっかく痛い思いをして検査を受けたのに、がんを見逃されたらどうしよう」
そんな不安を感じたことはありませんか?
大腸がんの早期発見において、大腸内視鏡検査は非常に優れた医療技術です。
しかし、実は世界的に見ても「見逃しゼロ」は非常に難しい課題とされています。
医学界では、前回の検査から次回の予定検査までの間に発見されるがんを「インターバルキャンサー(中間期がん)」と呼び、その防止こそが内視鏡医の最大の使命となっています。
今回は、四日市あおば内視鏡・消化器内科クリニックが、なぜ「見逃し」が起こるのか、そして当院がそれを防ぐために行っている取り組みをご紹介します。
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そもそも大腸がんの「見逃し」とは?
内視鏡検査における「見逃し」とは、検査時に病変(ポリープやがん)が確かに存在していたにもかかわらず、何らかの理由で発見できないことを指します。
ここで重要になる指標がADR(腺腫発見率)です。
ADRとは「検査を受けた方のうち、何%の人にポリープ(腺腫)を見つけられたか」という数値です。
大腸がんの見逃しが起こる4つの理由
なぜ、専門の医師が内視鏡を使って直接見ているのに見逃しが起こるのでしょうか?
主に4つの原因があります。
⑴ 大腸の構造
大腸は全長約1.5mもあり、複雑に折れ曲がっています。
特に「ヒダ(結腸ヒダ)」が多く、その裏側に隠れた病変は物理的な死角になりやすいのです。特に「脾弯曲(ひわんきょく)」や「肝弯曲(かんわんきょく)」といった急峻なカーブの背後は、高度なカメラ操作技術がなければ観察が不十分になるエリアです。
⑵ 病変のタイプ
すべてのポリープ(がん)が「ポコッ」と盛り上がっているわけではありません。
・平坦型(LST): 粘膜に沿って薄く広がるタイプ
・陥凹型: わずかに凹んでいるだけのタイプ
・SSA/P: 粘膜と同色で、粘液が付着して周囲に溶け込んでしまうタイプ
これらは熟練した医師でも、通常光だけでは発見が困難な場合があります。微細な血管の並びや、わずかな赤みの違いを捉える「観察眼」が問われます。
⑶ 前処置の状態:当院の「クリアな視界」へのこだわり
大腸カメラにおいて、便や泡は病変を隠す最大の敵です。当院では以下の工夫でこれを排除しています。
・最新のウォータージェット機能: スコープ先端から勢いよく送水し、粘膜に付着した残渣を瞬時に洗い流します。
・消泡剤の散布: 視野を妨げる細かな泡を消す薬剤を適切に使用し、常に「曇りのない視界」で検査を継続します。
⑷ 検査の質の違い:AIと「30秒」の粘り強さ
どんなに良い機械があっても、最後は医師の「診る姿勢」が問われます。
・「プラス30秒」の徹底: 推奨される撤退時間(6分以上)を遵守するのはもちろん、ひだの裏側を確認するために「あと30秒、あと1回」角度を変えて確認する粘り強さを、全スタッフで共有しています。
さいごに:
あなたの健康を「見逃さない」ために
現代の内視鏡医療は、医師の経験だけに頼る時代ではありません。
当院では「見逃しゼロ」を目指し、精密な検査を徹底しています。
・最上位内視鏡システム「EVIS X1」の導入
オリンパス社の最新鋭システム。圧倒的な解像度で、微細な粘膜の変化を逃しません。
・死角を作らない丹念な拡大観察
ヒダの裏側まで時間をかけて丁寧に確認するほか、腸内を洗浄して視界をクリアにするなど、物理的な見落とし要因を徹底排除します。また、拡大内視鏡を用いて表面構造の微細な変化を確認します。
・苦痛を抑えた内視鏡検査
鎮静剤を使用し、患者様がリラックスした状態で検査を行うことで、呼吸による動きを抑えた、より精度の高い観察が可能になります。
大腸がんは、早期に見つけることができれば完治が目指せる病気です。
「精度の高い、納得のいく検査」を受けたい方は、ぜひ当院へご相談ください。
四日市あおば内視鏡・消化器内科クリニック
著者
四日市あおば内科・消化器内科クリニック
院長 奥瀬博亮
資格
・日本消化器病学会 消化器病専門医
・日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医
・日本ヘリコバクター学会 ピロリ菌感染症認定医
・緩和ケア研修会修了
・日本静脈経腸栄養学会TNTコース修了
経歴
・鈴鹿回生病院消化器内科
・三重大学医学部附属病院 光学医療診療部
・遠山病院
・武内病院
・岡波病院
・山中胃腸科病院
・現在、鈴鹿回生病院消化器内科にて非常勤医師として勤務中
資格
日本消化器病学会 消化器病専門医
日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医
日本ヘリコバクター学会 ピロリ菌感染症認定医
緩和ケア研修会修了
日本静脈経腸栄養学会TNTコース修了
経歴
鈴鹿回生病院消化器内科
三重大学医学部附属病院 光学医療診療部
遠山病院
武内病院
岡波病院
山中胃腸科病院
現在、鈴鹿回生病院消化器内科にて非常勤医師として勤務中



